*人々の憎しみ、不安、ストレスから自然発生した鬱大魔王。
人類をを蝕み滅ぼそうとする、そいつは次第に勢力を伸ばし、
人間界は壊滅的な被害をうけていた…
…
……
*勇者うつりんは目覚めた。
打倒、鬱大魔王。そう心に決めた旅立ちの朝だ。
…と思ったら昼だった。
どうやら寝逃げしたい一心で投薬した睡眠薬が効きすぎたらしい。
*勇者うつりんも、村の人同様に鬱に冒されていた。
勇者という事での周囲からの異様な期待感。
それがプレッシャーとなり彼を苦しめていた。
『どうしても今日、旅立たねばならぬのか…』
少し頭痛がする…
睡眠薬がうっすらと残っているせいか
まだ意識がぼーっとしている…
*少しの不安が彼を襲った…
たたかう?にげる?
うつりんは逃げたい気持ちに包まれた…
布団にくるまり不安が消えるのを待つ…
しかし、意に反して不安はどんどん大きくなってゆく…
『水…せめて水を…』
しかしベッドのわきの水差しは空だった!
*そうび:ふとん(ぼうぎょ2、すばやさ-1、ふあん-5)
見てくれは悪い装備だがうつりんを不安から守ってくれる。
部屋から出てずりずりと移動し、ようやく飲み水を発見する。
どうぐ:こううつざい→トレドミン▼
*うつりんはトレドミンを使った!
うつが8さがった!
*だが、外出するまでには回復していなかった。
『出発の日は明日にしよう…』
うつりんはまたベッドに戻ってしまった…
もうすぐ春だというのに布団が寒く感じる…
うつりんの病んでいる心がそう思わせるのか…
うつりんは孤独だ…
温めてくてる者なぞいやしない…
*うつりんは泣いていた。
勇者として生まれた自分の運命に涙していた。
ろくに明かりも差し込まない薄暗い部屋の
天井を何をするでもなくただ、眺めて…
どうしたうつりん!
鬱大魔王の勢力は今、現在も増しているというのに…